2024年2月、TSMC、ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社、株式会社デンソー、トヨタ自動車株式会社が共同で出資し設立したJASM(ジャパン・アドバンスト・セミコンダクタ・マニュファクチャリング・カンパニー)が熊本に工場を開設し、日本の半導体産業回復の前兆になると期待されています。
日本経済新聞によると、2029年までにソニーグループや三菱電機など8社が半導体分野に5兆円を投資する見通しだということです。 しかし、日本の半導体産業の回復とともに、そのセキュリティをどう守るかも無視できない問題になっています。 海外の調査機関によると、2023年にはサイバー攻撃の25%以上がハイテク製造業を標的しているといわれています。
また2023年に、世界のサプライチェーンへの攻撃件数は2020年から2022年にかけての過去3年間の総件数を上回り、ハッカー組織がサプライチェーンを標的にする傾向が強まっていることを示しています。
この流れを受けて、TSMCを中心とする世界的な半導体業界団体であるSEMIは、半導体セキュリティ委員会を設立し、「SEMI E187半導体装置セキュリティ規格」を立ち上げました。この規格は、半導体業界における半導体装置のセキュリティに関するセキュリティ規格を提供し、企業がサプライチェーンにおけるセキュリティリスクを低減できるようにすることを目的としています。
この規格は、「OS基準」「ネットワークセキュリティ」「エンドポイントプロテクション」「セキュリティモニタリング」4つの要素を重点とし、生産ラインのセキュリティと業務の継続性を確保し、潜在的なリスクを低減するための具体的で強制力のあるセキュリティガイドラインです。 また、この規格はTSMCのツール調達および受入要件にも組み込まれており、サプライヤーは新しい機器を導入する前にE187規格に準拠することを保証する必要があります。
CyCraftのSEMI E187評価ツールは、半導体装置サプライヤーがSEMI E187半導体設備セキュリティ規格に準拠し、装置が安全であることを証明します。
製品の特色:
CyCraftは、本年5月のCYBERSEC(台湾最大規模のサイバーセキュリティ展示会)でのNTTアドバンステクノロジ株式会社(以下、NTT-AT)との提携発表以降、さらに連携を深めています。 NTT-ATは、日本最大の半導体産業機器展であるSEMICON Japan 2024に出展し、展示ブース(東3ホール ブースNo.3941)にて、CyCraftの半導体装置向け評価ツール「SEMI E187 評価ツール」についての情報提供を行います。 半導体装置サプライヤーはぜひ、当日ブースにお越しいただくか、contact-jp@cycraft.com までお問い合わせください。
今後もCyCraftは、AIを活用した自動セキュリティ製品の開発・最適化を進めるとともに、日本のお客様にとって持続的に運用可能なセキュリティ環境を構築するため、現地のパートナーと協力してまいります。
CyCraft(サイクラフト)は、AIによる自動化技術を専門とするサイバーセキュリティ企業。2017年に設立され、台湾に本社、日本とシンガポールに海外拠点を持つ。アジア太平洋地域の政府機関、警察・防衛機関、銀行、ハイテク製造業にサービスを提供している。CyCraft の AI技術 と機械学習技術によるソリューションが評価され、CID グループ とテマセク・ホールディングス旗下のパビリオンキャピタルから強力なサポートを獲得し、また、国際的トップ研究機構である Gartner、 IDC、Frost & Sullivan などから複数の項目において評価を受けている他、国内外の著名な賞をいくつも受賞している。また、国内外を含む複数のセキュリティコミュニティ、カンファレンスに参画し、長年にわたりセキュリティ業界の発展に尽力している。